作者 杉井光
あらすじ
動画投稿サイトに歌の入っていないオリジナル曲ばかりを投稿していた村瀬真琴は、再生数が伸びないことに悔しい思いをしていた。
そんなある日、姉から「女装して演れば食いつきいいんじゃないの?私の昔の制服貸してあげるよ」
いやいやそんな恥ずかしい事しても伸びないでしょ・・と思いつつ真琴は姉から押し切られる形で女装動画をアップしてしまう。
そしてその動画が大人気になってしまう。
女装して音楽を演奏している動画が人気となり、女装することをやめられなくなった真琴は当然、学校や友達にも動画投稿の事は内緒にしていた。
しかし、なんの気なしに弾いてしまった学校のピアノで、音楽教師の華園美沙緒に真琴がオリジナル曲を投稿している本人だとバレてしまう。
動画投稿の事を秘密にする代わりに華園先生の雑用を引き受けることになった真琴は、花園先生を通じて三人の少女たちと出会う。
ひねた天才ピアニストの冴島凛子
華道お姫様ドラマーの百合坂詩月
不登校座敷童ヴォーカリストの宮藤朱音
三人との出会いで真琴の青春が騒がしく悩ましく彩られていく。
この物語の魅力
音楽パートの表現力がものすごく、文章を読んでるはずなのに音楽を聞く感動に浸れる。
話は短編集のように各章ごとにヒロイン達との出会いや問題の話が展開していき、それを音楽の力でなんとなく良い感じに解決していくといった感じ。
類まれな才能を持ちながら音楽に向き合うことをやめそうになっている彼女たちが、音楽の力で突き破っていくところが熱い。
そしてラストの音楽の力によって起こる奇跡に涙させられます。
まだ二巻しか出てないけど音楽・青春ものの傑作と思える作品です。
既刊
- 楽園ノイズ
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