作者 杉井光
あらすじ
音楽評論家の父を持つ桧川直巳は、ふらりと訪れたジャンクヤードで天才ピアニスト蛯沢真冬と出会う。
直巳と同じ高校に転向してきた真冬は、クラスメイトともあまり関わろうとせず、部活にも入らず、放課後は学校の空き部屋(直巳が使っているところを追い出した)でエレキギターを弾いていた。
使っていた空き部屋を「ここはギターを練習する場所、邪魔だから出ていって!」と追い出され、口喧嘩でも負けてしまった直巳は、
真冬を見返すために幼馴染の相原千晶、千晶と同じ部の先輩の神楽坂響子に協力してもらい、ベースの練習を始める。
そして直巳のベースと真冬のギターでセッションをしている最中、真冬が倒れてしまい・・
この物語の魅力
恋と音楽が織りなす王道なボーイ・ミーツ・ガールものと言った感じ。
直巳が真冬を見返すためにベースを始め、ドラマーの千晶、ギターの真冬と響子とバンドを組み、音楽と恋で青春を彩り高校生活をおくっていく。
楽園ノイズと同じ作者で、物語の雰囲気が似ている。ただ、楽園ノイズよりは恋愛要素が多め。
主人公の直巳はかなりの鈍感で、自分に自身もなくかなり消極的なので、読んでいてかなりヤキモキしてしまいます。
音楽の専門用語(?)も多く使われていて、合わない人は合わないかも知れません。(私はたまにチンプンカンプンなところがありました)
しかしそれ以上に魅力的な要素も多く、ヒロインや幼馴染や先輩が魅力的とか音楽を演奏している描写が心地よいとか、ろくでなしの親父たちが息子(娘)を思う姿が微笑ましいとか。
古い作品ながら、今でもなんとなくたまに読み返したくなる作品です。
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- さよならピアノソナタ
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