春夏秋冬代行者

作者 暁 佳奈

あらすじ

「春は――無事、此処に、います」

 世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り春を創った。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成した。

この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた――。

いま一人の少女神が胸に使命感を抱き、立ち上がろうとしている。

四季の神より賜った季節は『春』。母より授かりし名は「雛菊」。十年前消えたこの国の春だ。

雛菊は苦難を乗り越え現人神として復帰した。我が身を拐かし長きに亘り屈辱を与えた者達と戦うべく従者の少女と共に歩き出す。

彼女の心の奥底には、神話の如く、冬への恋慕が存在していた。

暁 佳奈が贈る、季節を世に顕現する役割を持つ現人神達の物語。此処に開幕。

感想

あの「ヴァイオレットエヴァーガーデン」の作者・暁佳奈先生の新作ラノベということで発売前から注目されていた作品。

相思相愛だった冬の代行者と春の代行者だったが、テロリストの攻撃により冬の代行者と護衛たちをかばう形でテロリストに拉致された春の代行者・花葉雛菊

雛菊の実家の春の里は早々に雛菊捜索をあきらめ、5年後には冬の代行者・寒椿狼星の冬の里も捜索をあきらめてしまう。

そんな春の里や冬の里、狼星に絶望しながらも春の代行者の護衛・姫鷹さくらは雛菊を探し続けるのだった。

そしてさらに5年、実に雛菊がさらわれて10年の月日が流れて雛菊は戻ってきた。冬の代行者・狼星への想いはそのままに。

と、導入部分はこんな感じで始まります。世界観が少し複雑でわかりにくいので始まりはゆっくり理解しながら読み進める必要はあります。

導入部分だけでも少し泣きそうになるのですが、その後も暁佳奈先生らしい感動的な物語が紡がれていきます。

登場人物一人一人がそれぞれの愛をもっていて、それぞれが一途に相手を想っているため感動が感動を呼ぶみたいな、読んでてどんどん涙があふれてくるような、そんな感動が味わえます。

個人的にはヴァイオレットエヴァーガーデンに負けないくらいの傑作感動ラノベだと思います!

感動・純愛物が好きな方は絶対読むべき作品です。

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